花束のような『苺のパプロバ』をどうぞ

木々の緑が日に日に濃さを増しています。大好きな季節です。

数年前から設置していた鳥の巣箱に、今年はじめて鳥がやってきてくれるようになりました。

開店準備をしている時ふと店の外に目をやると、ちいさな鳥たちがおしゃべりしながら餌をついばんでいます。その様子をぼんやり見るのが、最近のお気に入りの時間です。

進化した苺のパブロバ

ツイッターではお知らせしていたのですが、このブログに書くのが遅くなりました。
去年に引き続き、今年も「苺のパブロバ」を提供しています。

苺はまさに今が旬真っ盛り、香り高い完熟の苺をたっぷりのせたパブロバをお楽しみいただいています。

商品名こそ去年と同じ「苺のパブロバ」ですが、おいしさを大きくアップさせました。
では、今年のパブロバは何が変わったのでしょうか。

『苺のパブロバ 2019』の特徴

今年のパブロバのコンセプトは、「花束」です。

スイーツづくりがお好きな方の参考になれるよう、くわしくご説明しますね。
よかったらおつきあい下さい。

まずは、パブロバというスイーツの特徴と難しさから。

パブロバとは、真っ白いメレンゲに苺や生クリームなどをのせた、オーストラリアで人気のスイーツです。パブロバに使うメレンゲは、泡立てた卵白に砂糖を加えて焼いたものです。

卵白の役割は気泡を作ることです。
オーブンでゆっくり加熱すると、卵白の泡はなくなっていきますが、砂糖は結晶化して泡の形のまま残ります。外側はサクッとしたかろやかな飴状に、中は綿菓子のようなフワフワなスポンジ状になります。

楽しい食感で童心にかえれるのですが、主成分が砂糖なので味は甘いだけなんです。何も考えずに果物と合わせると、甘いだけのスイーツになってしまいます。

「スイーツ」と言う言葉はもちろん「甘い」と言う意味ですが、甘いだけのスイーツはおいしくありません。しかし砂糖菓子であるパブロバは、甘さを一定以上減らすことができません。
簡単なようで難しいスイーツです。

どうすればいいのでしょう。
ポイントは甘味以外の要素、コクと酸味と香りでバランスを取ることです。

コク

まずはコクです。

本場オーストラリアのパブロバは生クリームを添えるようですが、ちょっと重たくなってしまいます。そこでギリシャヨーグルトを使うことにしました。

ギリシャヨーグルトとは、ホエーとよばれる水分をしっかり切った、濃厚なヨーグルトです。水分を切ることでタンパク質と乳脂肪分が通常のヨーグルトの3倍くらいまで濃縮され、コクが生まれます。

水切りヨーグルトには、苺を下ごしらえしたときにでてくるエキスを混ぜて、苺との相性を高めています。このギリシャヨーグルトをメレンゲに少しぬると、苺のおいしさを縁の下からやさしく包んでくれます。

酸味

次に酸味です。

メレンゲの甘さにギリシャヨーグルトのコクが加わっただけでは、ぼんやりした印象になってしまいます。味を引き締めるために、レモンのグラニテを加えることにしました。

ライチのリキュールで風味をプラスしたレモン汁に、ゼラチンでゆるくとろみをつけたら冷凍庫で凍らせます。半分くらい凍ったらフォークなどでほぐしてシャーベット状にします。

このグラニテを苺の上にかけると、レモンの酸味が味のバランスを整え、冷たさが苺のみずみずしさを保ってくれます。

香り

パブロバに限ったことではありませんが、スイーツには香りがとても重要だと思っています。口の中いっぱいに広がる香りは幸せな気分を倍増させてくれますよね。

コンセプトは「花束」です。
そこでバラのソースを作ることにしました。

ハーブティー用のオールドローズの花びらを、水出しアイスコーヒーを作る要領で香りを抽出します。お湯で煮出すと、どうしても苦味や渋みなどのネガティブな成分が出てしまうんです。

氷水を使って一晩じっくりと抽出すると、うっとりする上品な香りのエキスが取れます。これに甘みとトロミを少しつけてソースにしました。
同じ要領でマリーゴールドからもソースをつくって加えています。

*

盛り付けのときにレモンの皮をけずって全体にかけて、刻んだミントとセルフィーユというハーブも散らしています。お皿には抹茶を敷いています。

香りの成分は、ヨーグルト・レモン・ライチ・バラ・マリーゴールド、ミント・セルフィーユ・抹茶、そして完熟の苺です。
あくまで主役は旬の苺です。ほかの香りは引き立て役に徹するようにバランスに気を配りました。

ぜひ体感してみてください。
口の中に花が咲きますよ。

むすび

苺のパブロバ2019

今年のパブロバは花のソースとレモンのグラニテで、甘酸っぱく、春の香りいっぱいになりました。

そうそう、だいじな変更点を忘れていました。
苺の数を去年の1.5倍に増やしました。たっぷりです。

1皿500円で苺の旬が終わるまでの提供します。
ぜひ、お試しください。

*

季節はのどかな春から清々しい初夏にバトンを渡しました。
緑萌える木々に囲まれたエランズカフェで、ゆったりとした時間をお過ごしください。

いつでも いつものようにお待ちしています。


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去年のパブロバの記事です。
何が変わったのか、よかったらあわせてお読みください。

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